マーケティングはつまらない

2010/10/07 19:52:04

「マーケティングはつまらない」

このブログでも何度も書きましたが、マーケティングを否定される方がいます。

「マーケティングから生まれた商品はつまらない」
「マーケティングなんて意味はない」
「自分の感性から生まれたものの方がよい」

時に私はそうした発言に憤りを感じることがあります。
マーケティングさえしっかりとできていれば、倒産しないで済む中小企業は本当にたくさんあります。

もちろん前述の発言には、マーケティングをどのようにとらえているかにもよります。
例えばマーケティングを「調査」ととらえて、調査から生まれた商品はつまらないと言うのならば、ある面で私も同じような主張をしています。それは・・・

 

「どのような商品を作れば購入していただけるかを顧客に聞くな」
というものです。

 

確かに顧客にお伺いを立てながら商品を作っても、意外なことにそんな商品はあまり売れません。
では顧客に何も聞かない方がいいかというとそうではありません。
顧客との対話はほとんどの企業でもっともっと必要です。

(この話にご興味のある方は詳細は拙著「マーケティングは他社の強みを捨てることから始まる」をご購読ください)

私はマーケティングは「売れる・儲かる仕組みをつくること」と考えています。
もちろん本来のマーケティングの概念はもっと広く、深いものです。

しかし私がマーケティング顧問としてサポートする中小企業にとって、本当に重要なマーケティングの機能は売れる・儲かる仕組みをつくることです。

業績不振の会社のほとんどは自社に売れる・儲かる仕組みがないことに起因します。
また業績不振の会社の売れない商品のほとんどは「感性」で作られたものです。

「マーケティングなんていらない」
そう主張される方の多くが本物の「天才」です。

「マーケティングなんていらない」
そう主張される成功者は「ただ運」が良かった」方です。

「マーケティングなんていらない」
そう主張される成功者は実は自分でも気づかないうちにしっかりとしたマーケティングを実行されています。

「マーケティングなんていらない」
そう主張されている方は実際にはあまり商売がうまくいっていません。

 

「マーケティングなんていらない」
そう主張されている方はまったく別の分野ではしっかりとマーケティングをして稼いでいます。

 

「マーケティングなんていらない」
そう主張される方は大企業のシステムの中で商品を販売しています。

 

どうか惑わされないでください。

あなたが本当にマーケティングなんていらない、何十万人、何百万人、何千万人にひとりの人間であるのかどうかもう一度、考えてみてください。

感性を研ぎ澄ますのはもちろん重要なことです。
でも売れる・儲かるしくみが必要ない中小企業なんてありません。