20代の頃、私はマーケティングのマの字も知らず、社員数十名のベンチャー企業のマーケティング部に入職しました。それから10年間は完全に泥の中を這いずり回っていました。10年間、ヒット商品ゼロ、プロジェクトを組めば数千万円をドブに捨て解散。私の失敗体験のほとんどはこの10年で築き上げられました。30代後半、私は自らの10年間にも及ぶ失敗体験を振り返り、独自のマーケティング理論とマネージメント理論らしきものを仮説として作りました。それからの10年間はトライアルアンドエラーの繰り返しでした。その過程で確実に自らのマーケティング理論の正しさを証明することができました。累計100億円の商品群をプロジェクトから創出したのも後半5年間の出来事です。独自のマーケティング理論はこの10年間で築き上げられました。40代、私はコンサルタントになりました。意識して他業界での経験も積みました。独自のマーケティング戦略と戦術により、すべてのクライアントの売上を向上させることに成功しました。あらゆる業界において応用が可能であることを証明しました。同時に信頼し尊敬できるクライアントと共に喜びを共有した10年間でした。まもなくマーケティングと出会って30年になります。振り返ってみると本当に驚くほど長い時間です。ここまでのプロセスを振り返ると、才能など微塵もない人間であることが分かります。ただ私は今、誰の言葉も一切借りずに、自分の言葉だけでマーケティングを語り切ることができるようになっていることに気づきました。そして私は私手作りの武器で誰かのために闘えるようになりました。30年は長かったけど、そのすべてがまんざら悪くなかったと思えます。マーケティングインストラクター森本 尚樹